横浜 元町・中華街と繁華街にありながら、静かな雰囲気のいいギャラリーです。私は窓が特に素敵だと思っています。
今回、展覧会のタイトルに「帰り道」とつけました。何処かから何処かへ「帰る」、その道すがら見ている風景をテーマとしました。詩情あるテーマとも言え、作品もディティールに市井のまちなみをイメージさせるモチーフが、シリーズを通して登場します。来場者の方に懐かしさを感じとおっしゃる方がいらっしゃいましたが、そのような訳かもしれません。
「帰り道」シリーズは、水彩・油彩ともにブルーとヴァイオレット(青と赤との混色も)が基調色になっています。昼と夜、夜と昼の隙間の時間のイメージカラーですが、ブルーのモノトーンでの表現は、繰り返されることによって色を離れたもののかたちが現れてます。きっかけは“夕方”の帰り道ですが、時間を特定できないようにモノトーンに近い表現になりました。
道が奥へ向かっていく構図で、空と地面の境界線(水平線)の位置はそれぞれの画面サイズの上下の真ん中に統一しました。下書きの線が残っています。ようするに道の絵なのですが、描かれたものからあまりドラマを生み出さないように、構図やフレーミングは単純にしました。帰り道に見ている風景でもあり、作品中に登場する猫や鳥の帰り道でもあり、またはそのどれでもない風景になればとの意図です。補足すると“風景”じゃなく“時空”になればとの考えです。
とはいえ、モデルになっている場所がある作品が半数以上なのですが。
帰り道/鳥と猫|塚本元 個展
11/19|水|〜11/24|月・祝|
Gallery art Truth
ご来場くださった皆様、ありがとうございました。