トラックやトラクターなど、作業車両用の社名ステッカーとウェア制作。2008年にロゴマークを含むVI計画を制作しました。ステッカー制作に合わせ、ロゴマークとVI計画のリニューアルを行いました。リニューアルのポイントは、形と色は同じスタイルを崩さず、より時代に合った、若々しいイメージ、です。
車両のラッピングは、ペンキなどでの吹き付けや、カッティングシートの貼り付けなどの方法もありますが、今回は面積の小ささと、施工のしやすさなどから、ステッカー(屋外用)の制作を選択。耐久性などは先の方法に比べるとやや不利ですが、コストと施工のしやすさから、「とれたらまた貼る」という考え方です。
ウェアのイラストは社名の「樹」を図案化したもので、これまで運用してきました。これも今回リニューアルし、カジュアルさを出しました。また今回、イラストの版下に斜めのストライプをあしらいました。これには実際に着たときの「着やすさ」を実現するためで、畑や出荷場などでの作業時に、シルクスクリーンインクのイラストは汗の吸湿・発散を思いのほか妨げてしまい、また、布地のインク膜が「硬い」ため、動きづらく感じます。ストライプにすることで、布地を極力出し、それらを改善する意図です。
ロゴマークやVI計画の案件では、なるべく時代が移り変わってもそのイメージが変わらないようなデザインを施していきます。しかし一方、その時々の時代を全く取り入れないデザインは不可能であり、また、時代性は重要な要素でもあります。制作時の時代背景を、トレンドとしてロゴなどの制作背景に取り入れることで、時代が変わっても、味のあるデザインになっていくのが理想です。また、今回のようにある程度の期間ごとに、ロゴのポリシーはそのままに、次の時代にむけてビジュアルを調整していくことで、一貫したポリシーを安定して維持していくことができます。
塚本元